奈良へ 旅の記録⑫

　当初は、ここには寄らずに・・・と思っていたのですが、いやいや、寄って大正解でした。というか、今回の旅のメインディッシュになってしまったのは、ここかもしれません。
茶論

HPより抜粋「享保元年（1716）奈良・元林院にて創業。創業以来､手績み手織りの麻織物を扱い続ける。

詫茶の祖 村田珠光の出生の地奈良で創業し､千利休が茶巾として愛した奈良晒で商いを始め､今では茶道具全般も扱うなど､創業時より茶道との深いつながりを持つ。
そのつながりのもと､中川政七商店は茶道文化の入り口を広げることでより多くの方に茶道文化に触れていただき､しいては日常に根づいた茶道文化の復興の一端を担いたいと願い､「茶論」の運営を開始する。」


　店舗の建物は、中川家が商家として使用していたお座敷を再利用しているのだそうです。昔から伝統の「奈良晒」（ならさらし：高級麻織物）の販売や、奈良晒を使った衣料品やバッグなどの小物雑貨の販売を通りに面した表側で展開し、その奥にあるお座敷が「茶論」になっています。
　お商売のスペースには、明治時代になって当時まだあまり普及していなかった電話がいち早く引かれ、当時の電話ボックスが試着室になっているというユニークさ。



表玄関からずーっと奥の中庭まで続く土間。

左側の壁に「茶論」の看板が・・・。

ここで靴を脱いで、お座敷に上がるようになっています。
ついつい職業病がでてしまって、階段の繊細な納まりが気になります（笑）。

電話ボックスや試着室に。
電話ボックスの内部です。
中庭側から表玄関を見たところ。












和菓子は、２種類から好きな方を選べるようになっています。

どちらも季節ものの栗を使ったお菓子。

栗と葛で出来た四角いお菓子を選びました。

ちなみにもう１つの方は、栗きんとんの丸いお菓子でした。

木箱に、四角と丸が二つ並んだところ、本当にシンプルだけど美しかった。

やっぱ、私はこういう時に四角を選んでしまうのよね。

お茶も濃茶から薄茶、そのたいろいろ選べます。

歩いて来て汗ばんでいたので「氷点抹茶」をいただきました。

氷がだんだん溶けて薄まっていくので、基本は濃茶なのに、お水で淹れたお抹茶は甘いのでした、びっくり!!

和菓子は、見た目、表面が飴でコーティングされた「きんつば」のような硬いものかと想像していましたが、木のようじがするーっと入っていく葛餅のような柔らかさでした。

和菓子のお皿。

裏面に「法隆寺」って書いてありますね。

FBより抜粋

「南都七大寺古瓦皿」

南都七大寺とは、奈良時代に平城京およびその周辺に存在し、

朝廷の保護を受けた東大寺・興福寺・元興寺・大安寺・西大寺・薬師寺・法隆寺の7つの寺です。

表面は南都七大寺の古代瓦を模した紋様、

裏面にはそれぞれの寺院の刻印と、蚊帳生地の布目が入っています。

今年から茶論の喫茶では、香柏窯の南都七大寺古瓦皿で主菓子を提供しております。

訪れるたびにお皿の裏を見るのも楽しみになりそうですな。

肝心のお皿の表を撮っていなかった・・とは。
ご興味のある方は、「茶論」の公式FBを見てくださいな。