今年もあと２か月

　11月に突入し、今年もあと２か月しかない・・・と思うと、ちょっと信じられない気分。

特にここ２カ月ほどは、一時期のように寝ても覚めても仕事のことで頭がいっぱい・・・という状況ではなくて、そういうゆとりができると逆に焦りが出てきたりして、このまま年越しして、果たして大丈夫なのか・・・？という不安も正直出てきたところでした。

不思議なもので、今年前半に頑張ってお引渡しにたどり着いた案件のことが、もうずーっと前のことのように思えて、たかだか２か月ほどのんびりしていただけなのに、ずーっとさぼっているような気持になってしまうのですよね。

　さて現在は、戸建て住宅の納屋として使っていた部屋を、美容室にコンバージョンする案件を、あまり焦らずにゆっくり進めているところです。

条例で定められている「美・理容室」の必要作業面積の基準をギリギリクリアするぐらいの、とても小さなお店。

こんなに小さいのに、オーナーは材料選びにとても時間をかけて真剣に悩まれていて、やはり自分のお店を持つ・・ということの「こだわり」を感じます。

　組織に属さず、自分で自分の生きる「業」を営む・・ということは、自由であるがゆえに、そこに「自分」という生き方が現れてしまう・・・というプレッシャーもあるのだと思います。

　ほんとうに小さいので、間取りに関しては、あれこれと悩む余地もないぐらいに、これしかできんよね・・という感じ（笑）。

平面計画はあっという間に決着が付きましたが、内装・外装の色や素材選びに時間をかけました。

　とても熱心に同業他店のことを調べたり、最近の流れを見たり・・・・とか、されていましたが、昨日の打合せで、ほぼほぼ材料選定も決着しました。

何かに特化する方向に持ち込まず、あえてニュートラルな感じで・・・・、装飾を排してできるだけミニマルに・・・・という方向に落ち着きました。

　ニュートラルに・・というのは、とても都合のいい言葉ですね。

何にでも対応できて、染まっていない・・・・という一方、主義主張がなくとらえどころがない・・・という意味合いもあるのかも。

　オーナーさんは男性です。

今は女性客も多いそうですが、将来自分が歳をとったら、女性客が来なくなって、美容室ではなく理容室としてやっていくことも想定しているとか。

なので、臨機応変に対応できるような、ただ、機能が備わっている箱でいい・・という結論に至ったのかもしれませんね。

　建築とか内装とかって、思い立って業者に相談したら、業者さんのペースに飲まれて、どんどん進めていかなければならないことはよくあることだと思います。

じっくり考えたり検討したりする時間もなく、あれよあれよと工事請負契約をして、あっという間に出来上がっていた・・・というのが、業界の主流だと思います。

　２か月程、日々、一生懸命に悩まれたことと思います。

そして昨日の打ち合わせが終わるときには、預けていたカタログや大量のサンプル類を「全部持って帰ってください」と。

もうこれ以上、悩むことはない・・というぐらいまでに納得したってことでしょうか。

　さぁ、これから実施設計を本腰入れて取り組みます。

来週には、工務店さんに現場に来ていただいて、お店になる納屋の天井や壁を一部剥がして、現状の詳細な調査を行ってもらいます。

　しばらくのんびりさせていただいておりましたが、年末に向けてエンジンかけ直したいと思います。