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午後、「南町の家」 1年点検。
本当なら年末に伺わなければならなかったところです。 お待たせして申し訳ありませんでした。 業者さんに床下に潜ってもらって見ていただきました。 新築の時のようにきれいでしたとのこと。 ま、1年しか経っていないので、そりゃそうだ。 実は、お引渡し後に何度か、シャッターや設備系のメンテナンスに伺っていましたので、特別に新しい手直し箇所はほとんどなく終わりました。 梅雨の長雨時期から、外壁の杉板がだんだんと水を含んで反り上がって来ていたのですが、すぐに補修せず、年間通して木の動きを見てみた上で、補修方法も含めて検討しましょう・・と、先延ばしにして来た課題がありまして、それについて施主さんともご相談。 外壁の下地には、構造用面材で一旦家中を張り廻して、防水シートも施工してありますので、杉板が割れたり腐ったりしたからと言って、すぐさま家の中に影響があるわけではありません。 なので、数か月の間、放置して様子を見てみよう・・ということになったのですが、1年経過したので、まずは西面の外壁から補修することになりました。 西面は人目に付かない位置なので、実験的に・・と言うと施主さんには申し訳ありませんが、まずそこからやってみようということでご了承いただきました。 杉板の変色とか暴れとかについては、設計時から施主さんも納得された上で採用しまして、むしろそういう自然な感じで色が変わっていくことも楽しみたい・・という、おおらかなお言葉も頂いていたので、こんな言い方は本当に失礼ですが、いい勉強をさせていただいている・・という気持ちで、取り組ませていただいております。施工業者さんには、一緒に付き合わせてしまって申し訳ないですが・・。 板が完全に割れてしまった箇所は、取替用の板も数か月前から準備していただいています。 だんだんと外壁の色が変わって来ているところに、そこだけ新品の板を張り替えて目立つことを避けるため、あらかじめ日光や雨に当ててある程度変色した板を用意してくださっています。なので、乾燥も進んでいるでしょう。 早速、週明け火曜日に施工していただけることになりました。 施主さんにも、施工業者さんにも、ご迷惑おかけしますが、よろしくお願い申し上げます。 自然素材を外部に使った建物は、経年変化を折々にふれ点検し、メンテナンスしていくことが必要になりますので面倒くささはありますが、工業製品や既製品には出せない素材の質感があり、時間が創り上げる建物の風格というか、そんなものをだんだん宿していくと思います。 末永くお付き合いよろしくお願いします。 そう言えば、年末、お庭に新たに植樹されたご様子。 春、新緑が芽吹く頃、またお邪魔したいと思います。 お引渡しした後に、施主さんと共に歳をとっていく家や庭を見せていただけるのは、実は結構幸せなことだと感じています。
by aiarchi555
| 2022-01-08 20:21
| 仕事人
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