最新のコメント
お気に入りブログ
ai建築アトリエ ~Ot... glaf blog My favorite ... 住まいとデザインのはなし... yumily sketch レトロな建物を訪ねて 今日もマウスで5分 青蓮亭日記 柴睦巳 備忘録 chisa-photolog Walking Shoes TEIONE BLOG ... 文化遺産見学案内所 モダン周遊Ⅱ 100歳まであと何年? gaRage-Reading2 カテゴリ
以前の記事
検索
タグ
猫
庭
車
写真
建築探訪
栃木県
宮崎県
本
東京
奈良県
材料
長崎県
福井県
大分県
神奈川県
広島
鳥取県
沖縄県
番組
事故
熊本県
子供の頃の思い出
福岡県
うさぎ
建築士会
群馬県
靴
眼鏡
学校で講話
岡山県
延岡
映画
運動
神奈川
サプリメント
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
昔のように小舞を組んで塗るわけじゃなく、下地のせっこうボードの上に塗るので、左官というか塗装というか・・。 職人さんがコテで仕上げるので、あえて左官塗りと言わせていただきます。 仕上のテクスチャーで心惹かれているのが「ひび割れ」仕上。 本物の土を材料にして藁やすさや海藻やつなぎの糊などを混ぜて塗っていた、昔ながらの土壁によく見られる、乾燥収縮の際に出来る細かいたくさんのひび割れやささくれの跡。 昔は樹脂を混ぜ込んだりすることがなかったので、材料が乾く時に自然にできたひび割れです。 現代の住宅ではこうした自然素材から生じる「ひび割れ」や「隙間」が、思いがけず施主さんからのクレームになったりするため、とにかく見た目が均一で工業製品のように仕上がっていないといけない・・・というのが定石になってしまっています。 なので、材料に樹脂の成分が入っていることは、全然珍しいことではなく、むしろ、そうした樹脂製品がメジャーなのではないでしょうか? ですが、今回この「ひび割れ」仕上をどこかに使いたい・・・のです。 クレームという点での不安はなく、施主さんも自然素材の持つ素朴さとか荒々しさには、きっと共感してくださると思うのですが、「和室のお作法」という点から、色々と不安がよぎってしまって。 かれこれ20年近く前の雑誌もありますな。 和室のしつらえ方のお作法について、連載講座が載っていた号とか、素材についての号など。 「真」「行」「草」の格の違いから、それぞれの様式では、どのような材料をどのように使うのがいいのか、などなど図や写真付きで解説されていて、久しぶりに見直すことにしました。 ふむふむなるほど、そもそも格式の高い「真」の和室の床の間は高貴な場所とされ、庶民や農民が使うような土壁を使うことはしなかった・・・と。 「行」「草」では、聚楽壁とか土壁もさにあらんと。 特に「草」の場合は、くだけた自由な感性、質素なわびさびの演出など、しきたりにこだわらず・・・とも書かれていて、ちょっと安心。 で、「ひび割れ」た土壁を床の間に塗るというのは、お作法違反なのか・・・? もう1冊、私のバイブル本を取り出してみました。 ![]() ![]() ![]() 結構悩みましたが、今回、思い切って、しきたりや固定観念を取り払って「ひび割れ」仕上を採用することにしました。 目指しているのは、煌びやかさや華やかさや伝統や格式・・・ではなく、地の材料を使った自然で質素で堅実な建築なのだ・・・。 ああ、仕上がりが楽しみだわ。
by aiarchi555
| 2021-12-03 18:39
| 仕事人
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||