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今朝、お世話になっている工務店の専務さんからお電話がありました。
病気療養中だった社長がお亡くなりになった・・とのことでした。 親子経営に事務員さんお一人の小さな工務店さんです。 昨年末頃、体調を崩して入院された・・ということはお聞きしていましたが。 現場の方をご担当されていらっしゃったお父様(社長)を亡くされ、主に営業や対外業務をご担当されている専務さんの心中、お察し申し上げます。 つい先週、仕事のご依頼いただいたのですが、私のスケジュール的にお引受けする余裕がなく、お断りしたところでしたので、このようなことになって胸が痛いです。 2015年のちょうど今ぐらいの時期、社長自ら私のところに来られ、仕事上のお付き合いが始まりました。 主に、確認検査業務の代理人としての仕事でしたが、時に意匠についての相談や、施主さんと直接プランの打合せをして欲しい・・という仕事もありました。 晩年(というのも失礼ですが)、本物の素材をつかった家づくりに徹底され、自然乾燥(音響熟成杉というのかな?)の飫肥杉を使った構造材・羽柄材・床材で建て、内外装共に漆喰塗、キッチンも建具も家具も全て杉材で造作。合板1枚たりとも、建材は一切使用しない・・という建て方にこだわって取り組まれていらっしゃいました。 真壁造り、屋根下地をそのまま天井内装として見出す工法は、確認申請の図面を作成する際にも、ざーっと簡単には行かず、間取りと天井高の関係性を梁伏図を構築しながら考えていかなければなりませんでしたので、私にとってはとてもいい勉強になりました。 5年間で14件、携わらせていただきました。 家全体は構造を露わにした素の感じなのですが、ちょっとしたところに、社長のセンスが光っていました。 建築基準法の杓子定規的な解釈や運用に、なかなか合致しない思想やプランの時は、自らアトリエに来られて熱く議論を交わしたこともしばしばでした。 おそらく建築の道一筋に生きてこられたのでしょう。そして人生の最後に、本当に自分がやりたい仕事に取り組んで、ご自身の納得のいく建築を残されたという生き様には、ちょっと憧れます。 追悼の意を込めて、社長が建ててこられた家の写真を数枚UPします。 平均寿命から見ても、まだまだ早すぎる年齢でした。 ご冥福をお祈り申し上げます。
by aiarchi555
| 2020-02-26 12:12
| 俗人
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