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昨日の朝、一通のメールをいただきました。
某雑誌社の広告掲載の案内でした。 ひとり事務所を始めて満18年(途中、お勤め仕事もしましたが・・)。 ひとりでこなせる仕事量とか、広告掲載にかかる経費とか、諸々のことを考えて、そういう類の宣伝という行為をして来ませんでした。 むしろ、安易に宣伝をしたくない・・・と思っていた・・というのが正直なところでした。 今回は、雑誌の「記事」としてではなく、あくまで「広告掲載」としての紙面枠のお誘いですから、自腹で広告宣伝料を支払って載せてもらう・・という立場です。 一瞬ためらいました。費用の額に・・・。 そして、昨日は出掛ける用事もありましたので、そのメールのお返事をする時間の余裕も無く、一旦保留ってことで。 出掛ける用事というのは、敬愛する建築家、堀部安嗣氏の講演会です。 北九州のTOTOミュージアムで今日から開催される氏の建築展「懐かしい未来に向かって」の前夜プレイベントでした。 堀部さん(すみません、親しみを込めて、さん付けで呼ばせていただきます)は、想像通り、穏やかで謙虚で真面目な方でした。 これまでに出版された堀部さんの作品集や著書などは、ほとんど目にして来ましたので、お話の内容も堀部さんのつくる建築の根底に流れているものなどは、ある程度知った上で講演を聞きにいっているわけで、私の中で思い描く堀部さん像を裏切らない、本物の堀部さんでした。 「『あたりまえ』でいいのです。」 「今あるものを活かす」 「記憶の中にある風景」 これまで堀部さんが作品集や本の中で語って来られた「詩」のような言葉が、生の堀部さんの声で、私に届いてきました。 夜8時前に会場を出て、夜の高速道路を延岡まで休憩無しで帰って来ました。 疲れました・・・・。 今朝、某雑誌社のメールを下さった方からお電話がありました。 広告掲載の枠がまだ埋まっていないのでしょう。 その雑誌は、私も何冊か持っている雑誌です。 建築雑誌の中でも、新進気鋭の建築を紹介するような雑誌とは一線を画した、マニアックな層が好む雑誌だと思います。マニアック・・という言葉はどうもなぁ・・、えーと・・・・、 建築」を「建築」というものとして紹介する雑誌ではなく、 「人の暮らし」から捉えた「建築」を紹介する雑誌・・ という説明ではどうでしょうか? まあ、そういう雑誌に広告を載せる・・・というお誘いです。 その雑誌の世界観は、私もとっても好きで、あの雑誌に「宣伝広告」でも私の設計した家が載る??と思うと、嬉しくないわけではないのです。いや、むしろ、そういう世界観を作り上げている雑誌社の方から、私の実績写真が目に留まったので是非・・・とお声をかけてくださる・・ということは、とても光栄なことなのです。 下世話な話(お金の話)もちょいとご相談させていただいて、結局、私はこの話をありがたく進めさせていただくことにしました。 電話でお話していくうちに、私の中に、ある気持ちが生まれたのでした。 50歳になり、この先あとどのぐらい建築の仕事を続けていけるだろうか? 若い時のように、何でもガツガツと精力的に取り組むことは、体力的にも難しくなってきています。 本当に取り組みたいこと、建築としてこの世に残していきたいものに、力を注いで行けたら・・・と図々しくも思ったのでした。 もちろん私の能力で出来ることなんて知れています。 雑誌社の営業の方が、精いっぱいのヨイショで、私がウンと言うように、おだてて下さったのも分かっています。 雑誌って記事の〆切がありますからね、どうしても今日契約欲しかったでしょうしね。 えーと、だから、それでも、私は私に発破をかけたい・・と思ったのでした。 来月号に、ページの1/4の枠に小さく載る予定です。 こんな田舎で、この雑誌の読者がどれほどいるのか知りませんが(失礼・・・)、マニアックな人の目に留まり、もう一歩踏み込んだマニアックな家づくりに挑戦できるよう、これからもまた精進していきたい・・と思います。 もっともっといろんなところを旅して、心を動かされる景色を見て、私の中に「記憶」という引出をもっともっと作りたい。 年甲斐も無く、年相応なやる気を持たせてくれた、堀部さんと雑誌社の方に感謝します。 いやいや一番感謝すべきは、施主さん方ですね。 雑誌社の方が「目に留まった」と言ってくださった、これまでの実績写真。 私に「家」の設計を任せてくださった施主さん方に、改めて感謝申し上げます。
by aiarchi555
| 2019-11-19 16:49
| 仕事人
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