オリーブの樹

　今回の台風のことを記録しておきます。

　週末に到来した台風24号。

ここ数年で、いや人生の中で、もっとも雨風の強い台風だったかもしれません。

歳をとったからか、昨今の日本各地での自然災害のニュースを見ていたからか、本当に怖い・・と感じました。

　雨漏りもしました。

バルコニーのドレンに、台風の風で飛んで来た、ものすごい量の葉っぱが、雨水と一緒にへばりつき、フタをしてしまいました。

バルコニーには、みるみる雨水がたまり始め、プールになってしまいました。

バルコニーの立ち上がり壁の高さは、景色を眺めるために、とても低くしてあり、ステンレス製のワイヤー手摺の間からどんどんあふれ出していってくれたおかげで、室内にじゃぶじゃぶと水が入ってくることは免れました。

　でも、やっぱ、あれだけプールになったわけだし、築15年も経っていると、あちこちのコーキングが劣化していたのでしょう。バルコニーの下の部屋は、案の定雨漏りしました。

　そして、一番のショックは、オリーブの樹が倒れてしまったこと。

数年前の台風時も、一度倒れまして、その時は、植木屋さんに来てもらって、適当な大きさに剪定してもらい、支柱を立ててもらいました。

その後、数回、台風が来ましたが持ちこたえていたのですが、今回の風には耐えられなかったようです。っつーか、あれからまた樹も成長して高くなりすぎていたのもあるのですが・・・。

　盛大に、根っこの部分も掘り起こすように倒れていまして、その巨大な樹を抱えて動かすことも出来ず、車庫に向かって倒れていたせいで、車を出すことも出来ませんでした。

　敷地内の配管が通っている場所なので、これ以上、根を張ることも出来ず、再度植えても、また同じことを繰り返すだけでしょう。ここは、泣く泣く処分することに決めました。

　台風一過の月曜日、とってもいいお天気になりました。

植木屋さんに３回ほどお電話してみましたが、繋がらず・・・。

お昼になっても、身動きできず、途方に暮れている時、近所に住む同業のHさんが来て下さいました。

近くに台風の後のメンテでいらっしゃっていたそうですが、私にとっては救世主！！本当に助かりました。ノコギリを出してきて、ぱっぱと手際よく切ってくださいました。

とにかく、次の台風も来ていることですし、２次被害を無くすためにも、早くどうにかしたいと思っていたところでした。こちらから連絡したわけでもないのに、来てくださって、感謝感激です！！昨今の大きな自然災害の報道で、ボランティアさんに涙を流して感謝を述べている被災者さんのお気持ちがよくわかりました。

　応急措置的に、ぶつ切りにしてもらって、道路をふさがないように、とにかく敷地内にボンボンと積み重ねてもらいました。

その後、枝を落として、ゴミとして出せるように、解体（？？）したのですが、やはり15年生きていた樹を、ゴミとして扱わなくてはならないことに、だんだんと悲しみが湧いてきました。黙々と作業をするのですが、気分が落ち込んできます。ごめんねごめんね・・・・。

　結構、幹も太くなっているし、樹が生きていた名残として何か小物を作ってもらおう・・と思い、使えそうな幹だけ残しました。

年輪も密に詰まった、硬い樹なのですね、オリーブって・・・。

　半日かかりでした。

きれいに片付いた後、猫達のおかげで少し気持ちが和みます。

よくこの樹で爪を研ぎ、時には登り、時には木陰で昼寝した、猫たちにとっても愛着のある樹だったと想像します。

ありがとうよ、オリーブさん。