がけ条例による擁壁

　ランチタイム終了。

現場に向かいます。

　高千穂の大工さんからの依頼で、住宅の設計と申請業務をお手伝いしたお仕事です。

敷地が国定公園内に入っており、自然公園法の許可申請というのを初めてした現場です。

それに加えて、がけ条例にも抵触することが分かり、すでに施主さんがご自身でプランされた家を敷地に配置するためには、崖から相当距離を離すことは現実的ではなく、また将来的な安全を確保するためにも、がけ条例に抵触するしないに関わらず、擁壁を造りたいとのご意向でした。

　確認申請の前に、がけの件で行政と事前協議をして、土木業者さんと予算の見積を合わせて行いながら、擁壁の形状や高さなどを決めました。

地元の土木工事業者さんが、隣地のがけの所有者でもあり、工事をお願いしました。

　ここまで大掛かりなことになるとは思っていませんでしたが、さすがは土木屋さんですな。がけの切り方が美しい。

L型擁壁ではなく、現場打ち擁壁を採用しています。

ステップを上がって、擁壁の型枠の中も確認して帰って来ました。

　もう少し、時間がかかりそうです。台風も来ていることだし・・・。

そして、擁壁工事が終わったら、地盤改良工事です。またも、柱状改良工事。

家の着工はそれからです。ちょうど涼しくなって、空気が乾燥してくる秋からの着工、結果オーライということで・・・。

　山間の集落の工事では、広大な平地というのはほとんどないため、ほぼほぼ、がけ条例というやつに抵触するのではないでしょうか？昨今、大雨での土砂崩れの被害が多発していますが、擁壁が施主さんの暮らしの安全を守ってくれることを切に祈ります。