東京 その⑩ 吉村順三記念ギャラリー

　西武新宿線で高田馬場に戻り、JR山手線に乗り換えて一駅、目白で下車しました。

　駅を出ると、正面に大きな看板が立っていました。

「学習院大学オープンキャンパスはこちら」

ああ、ここは目白なんだな・・・・と、田舎者はちょっと身構える目白。

　ボンビーガールでもやっていたけど、ブラタモリでも見たけど、東京はダンサーの町。踊り子のダンサーでなくて、「段差」が半端ない。

階段をまるで地下街にでも下りていくような感じで、町が段差になっています。

うろうろと歩き回れば、いろんな発見があって楽しそうな町だな・・・と思いながら、すでに４時半を回ろうとしている時計を見ながら、早足で向かいます。

「吉村順三記念ギャラリー」

ここは、吉村順三設計事務所として使われていた建物を、吉村順三亡き後、1階を改装して2001年に記念ギャラリーとしてオープンしたものです。

定期的に、吉村順三の設計した作品を一つ取り上げて、パネル展示をしているそうです。

7月は「目黒の家　K邸」。ちなみに次回は「葉山海の家」9/2～9/24までの土日のみ、13～17時です。

実は７月の展覧会の予定は前の週までで終わっているはずでしたが、せっかくだから第5週までやろう・・ということになったそうで、それをHPで見つけたことはラッキーでした。

いわゆる製本図面をその場で見られる・・・というサービスの良さ。元所員でいらっしゃった方が、実際に担当した物件を生々しく語って下さるのもすごいことです。

たくさんの物件の製本が並んでいて、どれでも自由にみていいいよ・・・って、すごいですね。

２階の製図室は、現在、個人で独立している設計事務所の人が何人かでシェアオフィス的に使っていらっしゃるとのことでした。

話の流れから、運よく２階も見せていただけることになり、製図室、スタッフ休憩室、トイレ、模型室なども見学させていただくことが出来ました。閉館ギリギリで訪れておいて、ただでさえご迷惑だったに違いないのに、本当にご親切にしていただきました。

　

そして、芳名帳に書いた名前・住所を見られて、受付に座っていらっしゃった日高さんという方が声を掛けてくださいました。なんと、延岡の赤水のブリ御殿「日高邸」の従妹なんだそうです。日高邸は昨年、延岡市の有形文化財に指定された、延岡でも数少ない近代の歴史的建造物の一つです。うちは土々呂なので、とても近所ですよぉ。見に行ったことがありますよぉとか、そんな話で盛り上がっていると、なんとなんと、翌日行こうと思っていた国立近代美術館で開催されている展覧会の招待券をくださったのです。

今回の東京、ついていることがたくさんあって、怖いです。

すでにオープン時間5時までをとっくに過ぎていたのに、早く帰れ感も出さずに、快く見せて下さった皆様、本当にありがとうございました。

外は雨。

中にいる間に降り出していました。

傘持ってきて正解。

目白から一駅、池袋に戻ります。

息子は池袋界隈を歩き回っているとのこと。

一旦ホテルに戻るのはめんどくさいから、駅で待ってる・・・と。

その⑪につづく。