チーコ不妊手術に行く

　昨年の今頃、チロ（♀一家の母）、チューコ（♀）、サイゴー（♀）の不妊手術を完了し、秋にはハーレムのボスであるミーコ（♂）、今年の２月にはミケ（♀サイゴーの仔）と、迷い猫パンパン（♀）の手術も終わりました。

　もともとミーコが大けがをして庭に現れたのがきっかけで、餌をあげて懐かせてから病院に連れて行こうと思っていたのが、野良はそんなに簡単には人間に懐かない・・・。でも、いつか心開いてくれるだろう・・と思っているうちに、どんどん子孫が増えていきました。

　住宅地で人間と野良猫が共存する道は、これ以上増やさないこと、飢えを解消することでゴミを荒したりしないこと、縄張り争いで喧嘩をしないこと、発情期の鳴き声を抑制すること。

不妊手術をした後、もともといた場所に放し、適度に餌を与えることで、人間も野良猫も平穏な日々を過ごすことができるのです。

　ところが、ただ１匹、チーコ（♀）だけが、昨年からどうしても捕まらず、手をこまねいているうちに、ついに今年の春もまた、出産してしまいました。餌を食べた後、チーコがどこに帰っていくのか後をつけていき、ねぐらはだいたい見当をつけていたおかげで、生後１か月になる前に５匹の仔猫を保護し、仔猫を囮（おとり）にして何とかチーコも捕獲。しばらく仔猫たちが離乳するまでの間、安全な家の中で子育てをしてもらっていました。

　仔猫たちは生後２か月を迎え、離乳も完了。

まだまだ完全におっぱい離れしたわけではありませんが、最近は時々、チーコが仔猫をウザがり、狭いケージの中であちこちと移動する姿も見られるようになりました。先週末には、次の発情期を迎えたのか、ケージの中でひたすら鳴く姿も見られました。

いつまでも狭いケージに閉じ込めておくわけにもいかないし、そろそろ手術のタイミングかな？

　というわけで（長い前置き）、昨日の朝、チーコを動物病院に連れていくことができました。かれこれ２年越しの思いだっただけに、とても嬉しい一方で、仔猫とチーコを今後どうしていくことが一番の幸せなのか、まだ答えが出ないままです。親子共々、安全な家の中で過ごすのか、もともと野良だったチーコは、自分の親姉妹たちと外で過ごす方が幸せなのか・・・。

　一晩、入院。

チーコの場合、術後もしばらく家に置いておくつもりだったので、動物病院の受付の方が「10日後に抜糸に連れてこられますか？その方がいいですよ」とおっしゃられたので、その予定にしていました。

ところが今朝、お迎えに行った際「やはり抜糸の必要がない糸を使いました」とのこと。察するに、チーコの狂暴ぶりに、こりゃ抜糸の時も苦労するぞ・・・と判断されたのではないでしょうか？

ケージに入っている時は大人しそうにしていても、野良の本能はすごいのです。音や周りの変化にとても敏感で、目にも止まらぬ速さでパンチを繰り出してきます。

　そんなこんなで、無事に手術を終え、家に戻ってきたチーコ。ワクチン接種、耳カットもしてもらいました。

まだ洗濯ネットに入ったままですが、大きめのネットなので、毛づくろいや傷口の舐め舐めが出来ている様子。少し落ち着いてからネットのファスナーを開けてあげましょう。っつーか、ファスナーを開けるのも怖いんですよね、実は・・・。飛びかかってきそうで・・・。

　一晩、母猫の不在で留守番していた仔猫たちは、大きなケージを部屋に持って入った瞬間、とても怯えて５匹ケージの隅っこに固まって震えていました。中に、チーコがいることがわかって安心するまで５分ぐらいかかったでしょうか？チーコは一言も鳴かずに、血や傷口の汁が付いた足を舐め舐めし始めました。

　実は昨晩、チーコがいない隙に、仔猫たちを２階のリビングに連れて行ったのですが、その怯えようは半端なかった・・。

洋次郎は隠れ場を探して走り回っているうちに階段から転げ落ち、踊り場でけたたましく鳴きました。

タカとキャッチとエメは、トイレの奥に入り込んで一歩も動きませんでした。マロはどうしていたのかな？息子が抱き上げていたのかな？

やっぱ、日頃過ごしている和室に戻そう・・・ということになり、リビングでイチャイチャするのは諦めました。

今朝は５匹まとまってハンモックで寝ていました。寂しかったのか、寒かったのか。

　何はともあれ、これでうちの庭の野良ちゃんたちは、全員、不妊手術完了！！

写真は、今年出産前日4月18日夕方のチーコです。このお腹に５匹の仔猫が入っていたんだね。