ご褒美の週末

　１か月ぶりの更新ですな。

　先月から今月にかけて、猛烈に忙しい日々。
複数の工務店さんとか大工さんから請けた実施設計と確認申請業務の時期が重なりました。それに加えて、新規のプラン作成＆プレゼンが３件。

　もともと時間勝負になると気持ちだけが焦ってテンパるタイプなので、「何とかなる、何とかなる・・・」と言い聞かせ、言葉通り、何とか締め切りを綱渡りのように乗り切ってきたような感じ。

　焦る気持ちをコントロールすることも、歳をとってきたから、わりとできるようになったことで、若いときには、テンパっている気持ちを周囲に八つ当たりして、相当迷惑をかけてきたと思います。

　そんなわけで、今日もまた歳を取りました。
ＧＷも返上して、仕事三昧だった１か月のご褒美として、誕生日の今日は、何も予定を入れずにお休みをいただきました。朝から・・・いや、昨晩からダラダラさせていただいています。

　ＧＷ中は部活の合宿だった息子も、今日から中間テスト前の部活停止。朝から遊びに出かけて姿が見えません。お弁当も作らなくていい朝、何にもしなくていい一日、本当に贅沢な気分です。


　本棚の肥やしになってしまっていた堀部安嗣氏の全集を改めてパラパラとめくっていると、堀部氏の作品の施主さんたちが書いた文章がありました。
時間に追われない、時間の流れの中で生きていく建築、「人が人らしくありたい」と願うときに浮かび上がる建築・・・・胸に刺さる言葉にたくさん出会います。

　この１か月、いや、この仕事をするようになってからの20数年、私はそのような建築を残せてきたのだろうかと振り返ると、時間に振り回され、気持ちまで振り乱され、なんとか綱渡りのようにその時その時をしのぐような仕事をしてきたのではないだろうか・・・と。

　
　何もしない・・・と決めた休日。それでも、洗濯機が止まれば、ああ干さなきゃ・・・、昼が来ればああ、ごはんの支度をしなきゃ・・、誕生日の日は１割引きのスーパーに今日中に買い物に行かなきゃ・・・と、時計を見ながら気持ちを奮い立たせる始末。

　そんな現代の生活の日常は、時間との戦いなのかもしれません。絶対に止まることのない時間の流れの中で、時間に追われながらあわただしく生活することから逃れることはできないけれど、そんな人の生活を、やさしく強くどっしりと包み、安心して眠りにつける安らぎの場をつくる仕事・・・、重い仕事ですね。

　こうしてブログを書いている傍らで、大あくびをするぷー子は、時間の流れをどんな風にとらえているのでしょう？猫の時間感覚・・、本当に不思議です。

　忙しくしている間に、満開の時期を過ぎ、すでに花ガラも雨で全部地面に落ちてしまったモッコウバラ。写真を撮っている心の余裕もなかったので、せめて昨年の写真を・・・。





　さてと・・、日中のうちに買いものに行って来るとしよう。